大人でも矯正が大切な理由
矯正治療を受けられるのは、お子様だけではありません。
歯は何歳からでも動かすことができ、30代・40代はもちろん、50代・60代の患者様も多く治療を受けられています。
「もう遅いかも」と諦めてしまう方もいらっしゃいますが、年齢だけで治療が難しくなることはありません。
大人の矯正は、見た目の改善だけでなく、歯周病予防やお手入れのしやすさ向上にもつながり、長く健康な口腔環境を保ちたい方にも役立ちます。
当院「むさしの矯正歯科医院」では、自然な口元の美しさはもちろん、「噛みやすさ」や「清掃性」といった毎日の快適さも大切に治療を行なっております。
ご年齢を理由に迷われている方は、お気軽にご相談ください。
大人の矯正はいつから始める？
大人の矯正治療は、基本的にいつでも始めていただけます。
成長期ほど歯の動きは早いとされていますが、大人でも適切な計画を立てれば、無理なく歯を動かすことができます。
ご自身が「治したい！」と思われたタイミングこそ、矯正治療の始めどきです。
見た目だけでなく、噛む機能や将来の歯の健康も守りやすくなります。
大人の矯正のメリット
大人の矯正治療には、見た目だけでなく、噛みやすさやお口の健康にも多くのメリットがあります。
見た目のコンプレックスが改善される
歯並びが整うと口元のラインがすっきりし、横顔の印象も自然に整います。
フェイスラインが引き締まったように見えることもあり、「笑ったときの口元が気にならなくなった」と感じる方も少なくありません。
見た目のコンプレックスが軽くなることで、人前での笑顔に自信が持てるようになります。
虫歯と歯周病リスクを減らせる
ガタついた歯並びが改善されることで、歯ブラシが届きにくい部分が減ります。
その結果、磨き残しが少なくなり、虫歯や歯周病の原因となる汚れが溜まりにくい環境になります。
「将来の歯を守りたい」という方にとって、矯正は大切な予防策のひとつです。
オーラルケアがしやすくなる
歯がまっすぐ並ぶと、歯ブラシや歯間ブラシによるお手入れの効率がアップします。
毎日のケアで清潔な状態を保ちやすくなるため、口臭・炎症などのトラブル予防にも有効です。
食べ物を噛みやすくなる
噛み合わせが整うことで、食事の際に歯全体でバランスよく噛めるようになります。
「片側だけで噛んでしまう」「噛みにくい食べ物がある」といったお悩みの解消につながり、食事がより快適になります。
治療のタイミングを選びやすい
大人は骨の成長が落ち着いているため、治療の計画が立てやすいのも大きなメリットです。
治療期間の見通しが比較的立てやすく、「途中で想定より長引いてしまった」という負担を抑えながら進められます。
矯正が適している歯の状態
矯正治療は、次のような歯並びの方に適しています。
- 出っ歯（上顎前突）：上の前歯が前に出ている
- 受け口（下顎前突）：下の歯が前に出ている
- すきっ歯（空隙歯列）：歯と歯の間にすき間がある
- デコボコした歯並び（叢生）：歯が重なり合って並びにくい
- 噛み合わせが深い（過蓋咬合）：噛んだときに上の歯が下の歯を覆いすぎる
- 噛み合わせが浅い・前歯が当たらない（開咬）：前歯が噛み合わず、上下にすき間ができる
- 左右どちらかにずれがある（交叉咬合）：噛み合わせの左右がずれている
気になる症状があれば、一度専門的なチェックを受けていただくと、最適な治療方法が明確になります。
矯正ができない歯の状態
次のような状態がある場合、まずお口の環境を整えてから治療開始となります。
虫歯・歯周病治療が進行中
炎症や感染があるまま歯を動かすと、症状が悪化してしまう可能性があります。
そのため、まずは虫歯や歯周病の治療を行い、健康な状態に整えてから矯正を進めていきます。
重度の顎関節症
口を開けづらい、顎が痛む、音が鳴るなどの症状が強い場合は、噛み合わせのバランスが大きく崩れていることがあります。
矯正治療の前に顎関節の安定を優先することで、無理なく治療を進められるようになります。
矯正の種類と装置の特徴
矯正治療には複数の方法があり、歯並びの状態・治療期間・見た目の希望などに合わせて選択できます。
ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーの力で歯を移動させる最も一般的な治療法です。
細かな歯のコントロールがしやすく、幅広い症例に対応できます。
表側矯正
表側矯正は、歯の外側にブラケットを付ける方法です。
ワイヤーの適切な調整により、さまざまな歯並びに対して精密な移動が可能です。
| メリット | デメリット |
| ・幅広い症例に対応しやすい ・歯の細かな移動調整が可能 ・治療期間が安定しやすい | ・装置が見えやすい ・食べ物が挟まりやすい ・装置周りの清掃が難しい |
裏側矯正（舌側矯正）
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着する方法です。
表側矯正と仕組みは同じですが、装置が見えにくいことが大きな特徴です。
| メリット | デメリット |
| ・装置が外から見えにくい ・表側より汚れが付着しにくい ・見た目を気にせず治療しやすい | ・発音しにくい場合がある ・装置に慣れるまで違和感が出やすい ・表側より費用が高い傾向にある |
ワイヤー矯正
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを段階的に交換しながら歯を動かす方法です。
見た目の自然さを保ちやすく、取り外しが可能なため、衛生面でのメリットもあります。
| メリット | デメリット |
| ・目立ちにくい ・食事や歯磨きの際に外せて衛生的 ・痛みや違和感が比較的少ない | ・適応できない症例がある ・装着時間が治療結果に影響する ・装置を紛失するリスクがある |
セラミック矯正
セラミック矯正は、歯を削った部分にセラミックの被せ物を装着し、見た目や歯の位置を整える治療です。
短期間で口元の印象を整えたい方が選ぶことがあります。
| メリット | デメリット |
| ・比較的短期間で変化がみられる ・歯の色と形を調整しやすい ・審美性が高い | ・歯を削る必要がある ・健康な歯に負担がかかる ・状態によって適応外になる |
矯正前に知っておきたい注意点
矯正治療を安心して進めていただけるよう、事前に知っておくべき注意点をご説明します。
治療期間はおおよそ2年〜2年半
矯正治療は、おおよそ2年〜2年半かけて行います。
患者様の歯並びや噛み合わせの状態、使用する装置によって期間は前後します。
矯正装置で見た目が異なる
ワイヤー矯正・裏側矯正・マウスピース矯正など、装置ごとに装着時の見え方が異なります。
カウンセリングの際には、「目立ちにくい装置を選びたい」「なるべく費用を抑えたい」などのご希望をお伺いし、適切な装置をご提案しています。
治療中に痛みや違和感を感じる場合がある
歯が動く過程で、装置の調整後に軽い痛みや圧迫感を感じることがあります。
通常は数日で落ち着くことが多く、経過を見ながら無理のない範囲で進めていきます。
治療中は歯磨きがしにくくなる
ワイヤーやブラケットを装着すると、普段より歯磨きしにくくなる部分が出てきます。
そのため、専用ブラシの使用やクリニックでのケア指導が重要になります。
歯肉退縮・歯根吸収のリスクがある
矯正治療では、まれに歯ぐきが下がる「歯肉退縮」や、歯の根が短くなる「歯根吸収」が生じるリスクがあります。
当院では、定期的なレントゲン検査や経過観察によって、問題が起きないよう慎重に管理しながら治療を進めております。
大人の矯正の一般的な流れ
相談（無料カウンセリング）
年齢・治療費・治療期間など、気になる点を丁寧にご説明します。
患者様にしっかり納得していただくことを大切にしているため、無理な勧誘は一切行っておりません。
初回カウンセリングは無料ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
検査
デジタルレントゲン撮影、写真撮影、模型採取など、口腔内の状態を詳しく調べます。
当院では被曝量の少ないデジタルレントゲンを採用しており、安心して検査を受けていただけます。
診断
検査結果をもとに、治療方法や見通しをわかりやすくご説明します。
疑問点や不安な点が解消されるまで丁寧に確認しますので、納得したうえで治療を進めていただけます。
治療
治療方針への同意をいただいた後、矯正装置の装着・調整を行い、歯を少しずつ動かしていきます。
装置装着中は虫歯リスクが高まりやすいため、ブラッシング指導やフッ素塗布などのケアも併せて実施します。
痛みやトラブルが起きた際は、無料で迅速に対応いたしますので、遠慮なくお知らせください。
定期検診（保定）
装置を外した後は、歯が元の位置に戻らないように保定装置を使用していただきます。
定期的に噛み合わせや装着状況を確認し、安定した歯並びを保てるようサポートします
大人の矯正の費用
| 治療内容 | 費用（税込） |
| 初回カウンセリング | 無料 |
| ワイヤー矯正（表側・裏側） | ◯円〜◯円 |
| マウスピース矯正 | ◯円〜◯円 |
| セラミック矯正 | ◯円〜◯円 |
※別途、検査費用がかかる場合があります。
※審美・予防を目的とした矯正治療は保険適用外となります。
大人の矯正でよくあるご質問
Q1. 目立たない治療法を選べますか？
A1. はい、目立ちにくい治療法も選択できます。
マウスピース矯正や裏側矯正など、見た目を気にせずに治療したい方に適した装置を用意しております。ご希望や生活スタイルに合わせて、最適な方法をご提案します。
Q2. 用事のときに矯正装置を外しても問題ないですか？
A2. 装置の種類によって対応が異なります。
マウスピース矯正であれば取り外せますが、決められた装着時間を守ることが重要です。ワイヤー矯正は基本的に取り外しできないため、事前にご希望をお伺いし、適切な方法をご提案します。
Q3. 歯を抜くことはありますか？
A3. 症例によっては抜歯が必要になる場合があります。
スペースの確保や噛み合わせの改善を目的に、抜歯を含めて検討することがあります。可能な限り歯を残す治療を優先しますので、診断時に丁寧にご説明します。
Q4. 治療後に歯列が元に戻ることはありますか？
A4. 適切に保定を行うことで後戻りを防ぎやすくなります。
治療後は、歯の位置を安定させる「保定装置（リテーナー）」を用いて、後戻りのリスクを低減します。定期的なチェックと調整が大事になります。
Q5. 矯正中の食事に制限はありますか？
A5. 基本的な食事は可能ですが、一部注意が必要なものがあります。
固い食品や粘着性のある食品は、装置が外れたり破損する原因になるため控えることをおすすめします。食べにくさがある場合は、食材を小さく切る・柔らかいものを選ぶなど、工夫することで無理なく続けられます。